平成30年介護報酬改定審議報告 特定施設入居者生活介護・地域密着型特定施設入居者生活介護

(1) 特定施設入居者生活介護・地域密着型特定施設入居者生活介護
1 入居者の医療ニーズへの対応
 入居者の医療ニーズにより的確に対応できるよう、以下の見直しを行う。

ア 退院時連携加算の創設
病院等を退院した者を受け入れる場合の医療提供施設との連携等を評価する加 算を創設し、医療提供施設を退院・退所して特定施設に入居する利用者を受け入れた場合を評価することとする。

イ 医療的ケア提供加算の創設
たんの吸引などの医療的ケアの提供を行う特定施設に対する評価を創設し、次の
要件を満たす場合に評価することとする。
・ 介護福祉士の数が、入居者数に対して一定割合以上であること
・ たんの吸引等が必要な入居者の占める割合が一定数以上であること

 

2 個別機能訓練加算の見直し
 自立支援・重度化防止に資する介護を推進するため、外部のリハビリテーション専門 職と連携する場合の評価を創設する。

具体的には、

・ 訪問リハビリテーション若しくは通所リハビリテーションを実施している事業所又はリハビリテーションを実施している医療提供施設(原則として許可病床数 200 床未満 のものに限る。)の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、医師が、特定施設入居 者生活介護事業所等を訪問し、特定施設入居者生活介護事業所等の職員と協働 で、アセスメントを行い、個別機能訓練計画を作成すること。

・ 機能訓練指導員、看護職員、介護職員、生活相談員その他職種の者が協働して、 当該計画に基づき、計画的に機能訓練を実施すること。

を評価することとする。

 

3 機能訓練指導員の確保の促進
 機能訓練指導員の確保を促進し、利用者の心身の機能の維持を促進する観点から、 機能訓練指導員の対象資格(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔 道整復師又はあん摩マッサージ指圧師)に一定の実務経験を有するはり師、きゅう師を 追加する。個別機能訓練加算における機能訓練指導員の要件についても、同様の対応 を行う。

 

4 若年性認知症入居者受入加算の創設(★) II1(5)7再掲

若年性認知症者やその家族に対する支援を促進する観点から、若年性認知症患者 を受け入れ、本人やその家族の希望を踏まえた介護サービスを提供することについて評価を行う。

 

5 口腔衛生管理の充実
歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士による介護職員に対する口腔ケアに係る技術的助言及び指導を評価した口腔衛生管理体制加算について、現行の施 設サービスに加え、特定施設入居者生活介護等も対象とすることとする。

 

6 栄養改善の取組の推進
 管理栄養士以外の介護職員等でも実施可能な栄養スクリーニングを行い、介護支援 専門員に栄養状態に係る情報を文書で共有した場合の評価を創設する。

 

7 短期利用特定施設入居者生活介護の利用者数の上限の見直し
 現在、短期利用特定施設入居者生活介護の利用者は当該特定施設の入居定員の 10%以下とされており、入居定員が 10 人に満たない事業所で、利用者を受け入れられ ない状況となっている。
このため、短期利用特定施設入居者生活介護の利用者数の上限を、1又は定員の 10%までとする。

 

8 身体的拘束等の適正化
 身体的拘束等のさらなる適正化を図る観点から、運営基準に以下のとおり定めることと するほか、これに違反した場合の減算を創設する。

(基準)身体的拘束等の適正化を図るため、以下の措置を講じなければならないこととする。
・ 身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録すること。
・ 身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会(※)を3月に1回以上開催するとともに、その結果について、介護職員その他従業者に周知徹底を図ること。
・ 身体的拘束等の適正化のための指針を整備すること。
・ 介護職員その他の従業者に対し、身体的拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。
(※)地域密着型特定施設入居者生活介護においては、運営推進会議を活用することができることとする。 (減算幅)○%/日

 

9 運営推進会議の開催方法の緩和(地域密着型特定施設入居者生活介護のみ)
 地域密着型特定施設入居者生活介護の運営推進会議の効率化や、事業所間のネ ットワーク形成の促進等の観点から、現在認められていない複数の事業所の合同開催について、以下の要件を満たす場合に認めることとする。

i 利用者及び利用者家族については匿名とするなど、個人情報・プライバシーを保護すること。
ii 同一の日常生活圏域内に所在する事業所であること。
iii 合同して開催する回数が、1年度に開催すべき運営推進会議の開催回数の半数を超えないこと。

 

10 療養病床等から医療機関併設型の特定施設へ転換する場合の特例
 介護療養型医療施設又は医療療養病床から、「特定施設入居者生活介護・地域密 着型特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム等)と医療機関の併設型」に転換する 場合について、以下の特例を設ける。

ア サービスが適切に提供されると認められる場合に、生活相談員、機能訓練指導員、計画作成担当者の兼任を認める。
イ サービスに支障がない場合に限り、浴室、便所、食堂、機能訓練室の兼用を認める。

 

11 介護職員処遇改善加算の見直し
 介護職員処遇改善加算(IV)及び(V)については、要件の一部を満たさない事業者 に対し、減算された単位数での加算の取得を認める区分であることや、当該区分の取得 率や報酬体系の簡素化の観点を踏まえ、これを廃止することとする。その際、一定の経過措置期間を設けることとする。